地震はいつ、どこで発生するかわかりません。
家の対策は、在宅中に有効であったり、家族の大切な命を守るために必要なことです。
家にいる時間は、一日何時間でしょうか?
その他の時間は?
今回は、会社で大きな地震が発生した場合に、どのようなことが想定されるか考えてみましょう。
家が必ず安全かといえばそうではありません。
場合によっては、職場の方が安全であることがあります。
どういうことでしょうか?
職場が耐震建物であれば、建物自体は安全な機能を有しています。
しかし、自宅と同様に必要なこと。それと、自宅ではなく、職場だからこそ必要なことがあります。
まず、社員を守るためには、自宅と同様に、什器の転倒防止や、窓ガラスの飛散防止、避難経路の確保のために必要なことです。これは、各会社によって対策は異なります。それぞれの会社で、危険な箇所を探して、リスクを軽減することが、強い職場造りになります。
もうひとつは、職員には大切な家族がいます。
場合によっては、大切な家族と連絡が取れない場合があります。そんな家族のもとへ安全に帰すことです。
これは、自宅と違って非常に難しいことです。
社員数、会社の規模などによって、想定しておくことが違います。
大規模な地震が発生すれば、ライフラインは絶望的です。
帰りたくても帰れない・・・
そんなことが想定されます。
逆に帰らずに、会社にとどまることが安全に繋がることもあります。
帰宅しようとしても、電車が止まっており、駅から動けない。歩いて帰ろうとしても、歩道には山盛りの人が。
そうです。帰宅困難者になってしまいます。
この帰宅困難者の対策としては、会社の対策が必要不可欠だと考えます。
会社によっては、自宅より会社の方が安全な場合があります。
また、地域の住民が避難してくる会社もあると思います。
大規模地震の直後は、正しい情報収集に努めて、何を行動するかの判断をしなければなりません。
そのため、もし帰宅せずに、待機することを選択できる職場であれば、職員やアルバイト、パートの人数分の食料や飲料水、その他必要な物品を準備しておけば、公共交通機関や迎えなどで帰宅できるようになるまで、待機することが可能となります。
もし、待機できない職場であれば、社員一人ひとりが帰宅ルートを歩いてチェックしておくことや、通勤経路のほかに帰宅ルートで代替ルートを探しておきましょう。
※万が一のために、歩きやすい靴を職場に用意しておくと活躍するかもしれません。
大規模な会社では、防災管理者が法令で必要とされる場合があります。
その場合は、火事の避難訓練だけでなく、地震に伴う避難訓練を年1回以上実施していると思います。
学生のときは、避難訓練といえば学生が校庭に避難するイメージでした。あれは、教職員の訓練で、学生を怪我なく安全に避難させるための訓練です。
大規模な会社では、管理監督的な立場の人の訓練になります。もちろん、社員、従業員、アルバイト、パートも訓練が必要ですが、管理監督的な立場の人は、安全に避難させる責務があります。
定期的な訓練を機会に、自分の職場の防災対策がどのような体制かを確認しておきましょう。